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The Velvet Underground / The Velvet Underground & Nico

The Velvet Underground / The Velvet Underground & Nico 今さら説明不要だとも思うけれど、ヴェルベット・アンダーグランドの67年の1stアルバム。
 先週、藤原ヒロシ選曲のコンピを紹介した中にこのアルバムに収録されてる「Femme Fatale」の戸川純ヴァージョンが入ってたのもあって、久々に聴いてみようかなぁーって感じで、ゆっくり聴いてみたのでご紹介。
 久々の感想として、ルー=リードの声が若い!(笑)。ヴェルベッツ作品は一応全部持ってて、昔は良く聴いていたのだけれど、それ以上にルー=リードのソロになって以降の方が好きで、そっちは鬼のように聴いていたのもあって、若いなぁというのが印象的であった。
 よく聴いてた高校生の頃は、アルバム丸ごと聴いてるとポップでカッコイイ曲もあればちょっとドロドロした雰囲気のマイナス思考になっていきそうな感じの曲もあるんで、ずっと聴き続けるのはしんどいって感じてたんだけれど、今はどれもポップで面白いサウンドに聴けてしまう。演奏の粗削りな感じが逆に楽しくなってしまうというか、そんな感じだ。
 アンディー=ウォーホールのこのバナナのジャケがあまりにも有名だし、やっぱりこのジャケよ〜、なんて言われることもしばしばなアルバム。しかし、個人的にアンディー=ウォーホールの描いたジャケの作品として好きというか、すぐに浮かんで来るのは、ケニー=バレルの作品のラフなデッサンな雰囲気のジャケの方。例えば、「Kenny Burrell Vol.2」とか「Blue Lights Vol.1」とかこんなやつ。この辺はやっぱり自分がジャズ系大好きっていうのが大きいからしょうがないんだけれどもね。
 さてさて、少し話題が脱線してしまったりもしましたが、ヴェルベッツの1stって作品はやっぱりルー=リードの楽曲のポップさと、この独特な歌い方というか節回しがエエなぁーって、嬉しくなってしまう作品であります。

The Velvet Underground & Nico (Deluxe Edition)

The La's / The La's

322.jpg La'sの1stアルバム。90年のリリース。
 彼らといえば、「There She Goes」の一発屋的イメージ大ですのぉー。確かに名曲だし、鬼のように聴きました。あんまりUK系のバンドには詳しくもなく、そこまで色々聴いて来た訳でもないけれど、このアルバムは発売日に買ったことを今でも鮮明に覚えております。
 ずっと、お蔵入りのように、ラックの隅で眠っていた時期もありながら、また近年よく聴くようになっとりますわい。そんな感じでいたら、フジロックか何かに再結成して来日するというニュースもあったりで、ちょいとビックリもしました。だからって、今となってはそこまで観たい!ってこともないのだけれど。。。
 確かに、たま〜に聴くと、エエのぉ〜!って思うんだが、カッコイイとか、ゾクゾクするっていう、瞬間的な喜びや興奮という部類のものではなくて、懐かしさの方が先頭に立ってるイメージといいましょうか!?こんなんよく聴いておったねーっていう、アレです。ジャケの目の感じも90年の幕開けを思い起こす感じが個人的には物凄くしますな。
 結構ヒットしてたし、次回作も思いっきり期待されつつも、一発屋のように音楽シーンから姿を消していったこの流れは、UK的でもあるし、しょうがないよなー、と、あんまり詳しく調べもしなかったんで、そんな雰囲気のみで覚えてる感じです。
 やっぱり、ノスタルジックという言葉で片づけるにはもったいないバンドだし、再結成して来日するんだから、この夏は盛り上がって、また作品出るんだろうとも思うけど、このアルバムをたまに聴く限りではノスタルジー以外の何者でも無いのもこれまた事実。音的にもやっぱり古さを感じるしね。
 だけど、これだけのセンスがある人達なんだから、また至極の名曲を生み出してくれると、思いっきり聴きますわい。そういう意味でちょいとだけ期待しておきましょう。

The La's

MC5 / The American Ruse

318.jpg デトロイトのバンド、MC5の68年のアルバムである「Back In The USA」のプリ・プロダクションをリマスターしてリリースされた作品。95年リリース。
 MC5と言えば、1stの「Kick Out The Jams」を押さえておけばそれでオッケー!って気もするのだけれど、この「The American Ruse」しか持ってなかったりします。しかも、10インチのアナログで、CDでリリースされているモノの半分以下の収録曲という、ミニアルバムみたいなパッケージのヤツを。
 久々に引っ張り出して聴いてみたところ、リマスターしてあるにも関わらず、激音悪で、自分でもビックリしてしまう感じで。CDの方はもうちょっと音イイのかも知れません。
 さて、内容はというと、「Back In The USA」にボーナストラックが2曲(10インチには1曲)付いているって感じで、「Back In The USA」の別テイク盤と考えてもらえばオッケーだと思います。MC5自体をよく知らないという方の為に鬼のように簡単に解説しますと、バリバリのロケンロールな音です。
 一番の感想としては、ギターのソロや色んなフレーズが自分の手癖にとっても近いものがあるので、聴いてて、とってもギターが弾きたくなる音をしております。だからと言って、ギター弾いてた頃にMC5なんて一度も聴いたことは無かったのだけれど、ホント、ロックのお手本のようなギターのフレーズを聴かせてくれてます。それだけ自分のギターっていうのも、ロケンロールな感じだったのか!って再確認しました(笑)。
 「Tutti Frutti」ってロックンロールなスタンダードも入ってたりするんで、この曲だけ聴いてみるのも楽しいかも。

Redd Kross / Visionary

287.jpg レッド・クロス、93年の10インチシングル。
 いわゆるパワーポップ系のバンドで90年代半ばに結構話題になってましたなぁ。98年にすでに解散しております。基本的にハードめな音は好きではないというよりも興味があんまり無くて、聴くこともほとんど無いのですが、彼らの作品は結構聴いていた記憶がある。このシングルも含めレッド・クロスのシングルは何枚か持ってます。全部10インチで。ジャケもCDとは違い10インチオリジナルで、この頃のこの手のバンドのシングルのアナログは10インチってのが多かったような気もするし、10インチは7インチよりも大きく、12インチよりはシングルらしいので好きってのもありつつ。
 さて、音ですが、この「Visionary」って曲は2ndアルバムの「Phaseshifter」にも収録されてますが、中々聴きやすいハードな曲です。ギターもギュインギュインに歪んでたりするけれど、とっても好きな曲。しかし、B面の「It Won't Be」が70年代っぽく、単純なピアノとかあって大好きなのであった。これはアルバムには入ってないし。とはいえ、解散後に発売されたB面ベストみたいなのには確か入ってたかな。それから、B面2曲目には「Visionary」のアコースティックライヴ版が入っております。これもいかにもなハード系の人達が表現するところのアコースティックな感じですが、好きです(笑)。
 今も根強いファンのいるバンドだけれども、個人的にはこういうほとんど持ってないハード系な音としては唯一に近い複数枚で持ってる貴重なバンドであります。

Oasis / (What's The Story) Morning Glory ?

 オアシスの言うまでもなく、代表作とも言われる95年の2ndアルバム。
 たまたま、テレビを付けたら、「Glastonbury Festival」のオアシスのライヴの部分を放送してて、観れた2曲がこのアルバムに入ってる「Wonderwall」と「Don't Look Back In Anger」で、アルバムの曲順と同じ並びじゃんと思いつつ、アルバムを聴きたくなって、引っ張り出し、ホント何年かぶりに聴いてみた。
 やっぱりカッコイイですな。自分の中では彼らの音っていうのは、コテコテのukロックという感じなのだけれど、久々に聴くと、そういうカテゴライズはどうでもよくて、エエ曲やってるねーって思った。
 一応、注目し始めたのは最初のシングル「Supersonic」がukリリースされるってのを、インフォで見た時なので、まだ全然注目もされてない頃と早かったのだけれど、聴いて、イマイチな印象だった。
 でも、1stと2ndアルバムは好きというか、好きな曲が入ってるってことで、昔は結構聴いてたかな。1stでは「Married With Children」、2ndではやはりというか、テレビでも観た「Don't Look Back In Anger」が大好き。
 よく言われ賛否両論あるけれど、ビートルズだとか60〜70年代の音を被せてる感じは、パクってるって言われることもあるけれど、そこはセンスの問題で、彼らは絶妙だ。
 アナログでしか持って無くて、アルバムは全部2枚組で、聴くの面倒だから、CDで買い直したいなぁーと思ってしまった。

Cream / Disraeli Gears

 クリーム、67年の2ndアルバム。日本でのアルバムタイトルは「カラフル・クリーム」。
 クラプトンが在籍していたバンドということでとっても有名であるけれど、個人的にはクリームはリズム、そしてとってもサイケなバンドだって思っている。
 ギター、ベース、ドラムという3ピースのバンドの最小限ユニットであるから、それぞれの楽器をどうしても無視はできないし、重要であるが、やっぱりこの作品を聴く時はリズム、特にドラムの面白さに夢中になってしまう。
 それでも久々に聴くと、やっぱりクラプトンのギターだ!っていうのがよく分かるのも面白いけれど。しかし、個人的にはクラプトン自身に全く興味がない(笑)。今でこそクラプトンと言えばフェンダー!であるけれど、この頃は曲によってはギブソンな音色も聴けるので、そういう意味でギターの音に注目して聴くのも楽しかったりもする。
 全体の楽曲的にはサイケデリックなロックンロールという感じ。もちろんブルージーなのもあったり。好きなのは、一番暗めなサウンドの「Blue Condition」。このアルバムの中では地味でゆったりしてるけれど、何故か吸い込まれて行く心地よさがある。
 「Sunshine Of Your Love」はCMで使われてたりもしたので、誰もがよく知ってると思うし、クラプトン節なギターも聴けます。
 そうそうこのジャケ、これが大好き。好きなジャケット、サイケ部門の3番目のジャケがこの作品です。
Disraeli Gears

Traffic / Traffic

 トラフィック、68年の2ndアルバム。彼らを代表する1枚といわれている作品でもあり、名盤だ。
 ここ4年程、パッケージはあるのにディスクが行方不明という状況が続いていたのだけれど、さっきようやく見つかったので、嬉しくなって紹介。
 やはり1曲選ぶならば、代表作である「Feelin' Alright」になってしまうかな。爽やかロックな定番というか、嬉し泣きな1曲。ピアノのメロディアスなリズム伴奏がツボ。途中のサックスソロもまたよろし。
 1stのサイケな感じも大好きだし、70年代に入ってからの、ジャズロックなインストなんかも大好きではあるが、このアルバムがやはり色んなエッセンスが凝縮されてて、聴いてて楽しいアルバムだってのも大きいのかも知れない。
 最初に知ったのは以前紹介したニューエストのライヴで「Feelin' Alright」がカヴァーされてるのを聴いて。その後、ソウルフラワーとなってから「Forty Thousand Headmen」のカヴァーがアルバムに収録されてたりもします。
 スティーヴの歌声がたまらなく好きだったり、さっきも書いたピアノやサックス、オルガンの乗り具合もいいのだけれど、このアルバムの最大のツボ部分はリズムにあり。太鼓の音色が60年代らしいというか、乾いた感じで重過ぎることなく、薄っぺらくもないってところがカラダに響いてくるんだろうと思う。
 とにかく、久々にじっくり聴けて嬉しくてしょうがないのであった。
Traffic

Matching Mole / S.T.

 大好きなロバート=ワイアットがソフト・マシーン脱退後に結成したバンド、マッチング・モウル、72年の1stアルバム。
 フワフワしてます。プログレでもあり、ロックでもあり、ジャズでもあり、アヴァンポップでもある。色々解説などを目にすると、ソフト・マシーン初期の自由な発想に戻って活動したいというワイアットの思いで結成された、なんてある。
確かに自由だし、特に4曲目の「Part Of The Dance」でのワイアットのドラムはとっても弾けていて、思いっきり自由なビートを刻んでいるのが手に取るように分かるサウンドだ。
 1番のお気に入りは何と言っても最初の曲である「O Caroline」。とても簡単なリム・ショットっぽいリズムとピアノとワイアットの歌っていうシンプルなサウンド。最近の作品でも聴ける彼の歌声と同じ優しさで一杯なナンバーだ。途中に入ってくるストリングスなんかも震える心地よさ。
 ワイアットさん関連で彼の出身地であるカンタベリー系サウンドも色々漁って聴いたりしていた時期もあるのだけれど、やっぱり1番聴いてて大好きなのはロバート=ワイアット作品になってしまう。
 他のバンドのメンバーも素晴らしいミュージシャンばかりなんだけれど、個人的にはこのアルバムはというか、ワイアット系作品はすべて、ワイアットさん様々な聴き方になってしまう。許しておくれ。

Neil Young / After The Gold Rush

 ニール=ヤング、70年の3rdアルバム。言うまでもなく名盤であり、70年代ロックを代表する1枚。
 アルバム前半のフォーキーな展開、そして後半のギターがギュインギュインなロック!の展開とバランスのいい盤でもある。
 このアルバムで1番好きなのはやはりA-3の「Only Love Can Break Your Heart」だ。今から14年位前の深夜ドラマのエンディングテーマで流れてた時に初めて聴いて、衝撃を受けた記憶がある。澄み渡るようなキレイなメロディとファルセットよろしくな高音ボイスにヤられてしまった。途中マイナーコードに転調してまた戻る部分とか、たまらなく好きなサウンドだ。
 ニール=ヤングのソロ作品は結構色々持っているけれど、何だかんだでずっと聴いているのはこのアルバムだけになってしまう。「ハーヴェスト」も素晴らしい名盤と言われているけれど、その50倍くらいこっちの方がいいと思っている。
 ニール=ヤングという人は時代によってかなり色んなことにチャレンジしてきたアーティストだし、近年の作品も渋くてカッコイイものが多くて、全部好きなのではあるが、やっぱりこの1枚がイイ。一時期はグランジおじさんみたいな印象もあったりしたけれど・・・。
 人間、変化しながらイイモノ作っていくんだぜ!と語りかけながら生きている気もする。そんな素晴らしい人だ。
 とにかく、この作品は聴いてて嬉しいし、ギターが弾きたくなる音だ。

Chicago / Chicago V

 シカゴ、72年5枚目のアルバム。
 えー、単刀直入に言うと、「Saturday In The Park」が聴きたくて買ったアルバム。シカゴと言えば、イメージとして、アメリカンなポップ&ロックで、何十枚もアルバムがあり、そのどれもが基本的にはシカゴのロゴが中央にドカっとあって、分かりやすい感じ。まあ、あまり興味のない系だったということだ。
 で、色々な場面で「Saturday In The Park」を耳にするにつれ、やっぱりいい曲だし、欲しいなー、と。最近はこの曲の入ったコンピやベスト盤が溢れる程あるし、ちょっとメジャー過ぎてイヤだな、とも思っていたけれど、買うならばそういう企画的なアルバムではなくて、オリジナルアルバムをということで、この5枚目の作品を購入。
 何度聴いても、「Saturday In The Park」はいい曲だ!って思うのと同時に、アルバムを通しても、なかなか興味深い作品であった。メロディやウワモノ系よりも、ドラムとベースのリズムが面白い。
 いいアルバムである。だからって他のシカゴの作品へ、とは今のところ至っていないけれど、幅広く様々な音を聴いていくということはやっぱり楽しいし、発見も沢山あるからこれからもこういう感じで多くの作品に出会いたいと思ったのであった。

Al Kooper / Naked Songs

 シンガーソングライター、アル=クーパーのソロ6作目となる73年の名盤。
 ホント、言うことない位イイです。だけど、それだけでは紹介する意味がないので、少し書くとしましょう。一言で言うならば、「Jolie」の入っているアルバム。色んなアーティストによっても数多くカヴァーされてる名曲ですな。解説を読むと、アルとこの時付きあっていたクインシー=ジョーンズの娘さんとのことを歌った曲だそうで。いつも名曲を称賛する時に使う「涙が出そうな位の嬉しさに襲われる」という表現がまさにピッタリな曲である。
 それと、「(Be Yourself) Be Real」というこのアルバムの最初のナンバーが大好き。邦題は「自分自身でありなさい」ってなってるんだけれど、この訳はちょっと!?と思う。しかし、詞の内容はとっても好きだし、音もこちらは泣ける感じ。
 さて、シンガーソングライターとして素晴らしいアル=クーパーであるけれど、最初に彼の作品で手にしたのは「Super Session」だった。この作品はインストで彼はキーボーディストとして参加している。イイ鍵盤プレイを聴かせてくれるし、カッコイイ!って思った。ということで、この「Naked Songs」についてもサウンド面、とくにピアノやオルガンの音についても歌だけでなく、じっくり聴いて欲しい作品だ。

Newest Model / Crossbreed Park

 現ソウルフラワーユニオンの前身バンドである、ニューエスト・モデルの90年発売のメジャー2ndとなるアルバム。
 多分、自分の所有するレコードやCD、全ての音源の中で、1番聴いている作品だと思う。高校時代から20代前半にかけては、もう頭の中は彼らの音で一杯だった。ニューエストに出会ったからこそ、音楽大好きで、ジャンル問わず雑食のように、ありとあらゆる音を聴きまくることができたのである。
 特にこの2ndの音の幅の広さ。ファンクやらラテンやらカントリー、ジャズ、アイルランド、そして、どロック!ギターは完コピし、自分たちのバンドでもレパートリーにしていた。もちろん今でも大好きだ。
 歌詞も凄い。中川敬は天才だ。ライブも広島公演は全て観に行った。とにかく、ソウルフラワー関連の音源全部持ってるし、大大大好き過ぎるのである。
 最近では、戦闘能力を高めたい時に聴く。激しいサウンドをうねりながら聴き、元気にそして嬉しい気分になれる。
 突然だが、98年位からのモー娘。ブレイク過程の5曲位のサウンドのミクスチャー感にとっても興味を持って聴いたりしたのだけれど、それも全てニューエスト感をモー娘。のサウンドの中にほんのちょこっと感じとったからこそ。この時はみんなニューエスト聴けよ!って言いたかったなぁ。その頃、ジャストで廃盤になってた期間だったから言わなかったけれど・・・。
 感情的文章になってしまった。その位好きだしイイ音なのだ。

James Taylor / JT

 シンガーソングライター、ジェームス=テイラーの77年CBS移籍第一弾となるアルバム。アルバムタイトルも心機一転的な部分もあって、彼の名前の「JT」に。
 JTと言えば、70年代初期のワーナー作品が名盤としてあげられるが、絶対このアルバムがいい。シンプルでフォーキーでメロディアス。先にあげたワーナー時代はブルース色もあって、それはそれでいいのだが、シンプルなサウンドこそ彼の歌声が引き立つし、そう考えるとこのアルバムなのだ。
 1曲目の「Your Smiling Face」、この曲が特に大好きで、JTを聴き始める遥か昔からラジオでSE的にかかってるのが印象的で、誰なんだろう?とずっと気になってた曲。JTと判明したきっかけは、実はセサミストリート。セサミストリートのコーナーであのキャラクターの人形に囲まれてアーティストが歌うコーナーがあって、たまたま観た時にJTがこの曲を歌っていたのを目撃。引っ掛かっていたものがスーッと消え、すぐにこのアルバムを買いに走った記憶がある。
 ともかく、泣ける位の嬉しさに襲われる名曲。アルバム全体も心地よい。

Ben Folds Five / Ben Folds Five

 ベン=フォールズ=ファイブ、95年の1stアルバム。
 確か、ドラマのロンバケの中でキムタクか山口智子がライヴに行くのか曲を聴いてるシーンがあって日本で大ブレイクしたんだと思う。このドラマ観てないから知らないんだけど。レコード屋にいた時に「ロンバケでかかってたバンドの曲ありますか?」って毎日のように聞かれてたから知ってるんである。
 さて、ブレイクした経緯はともかく、ギターレスでピアノメインの3ピースバンドとして極上にカッコイイ音であるのは確か。またベンの飛び跳ねるようにピアノを弾くライヴでのパフォーマンスとサウンドがピッタリだし。激しいんだけどキュンと来る切なさというか泣ける感じもあってとってもいいのだ。
 最近CMで1曲目の「ジャクソン・カナリー」が流れてて、久々に聴いて、やっぱりカッコよくてアナログを引っ張り出して聴いてみた。アナログで聴く音をしておる。イイ。
 名曲である6曲目の「アンダーグラウンド」でまた泣けた。

Paul Weller / Wild Wood

 ポール=ウェラー、93年の2ndソロアルバム。ジャム、スタカンとスゴイことをやってきた人であるが、ソロになってからのウェラーがともかく大好き。
 特に今回紹介するこのアルバムはギターを弾きながらもう何度聴いたか分からないくらい聴いている。
 ソングライティング、ファッション、言動と、カッコイイしスゴイ。けれど、個人的にはギタリストとしてのウェラーが大好きなのである。ライブを観た時もPVでもギターと手元に気が狂う位に集中している自分がいる。いいや、手元だけでなく、ギターを持っての立ち振る舞いまでもそうだ。
 このアルバムでは「The Weaver」って曲がお気に入り。ギターはとっても簡単だが、バッキングにカッティング、ソロ、絶妙。途中のマイナーに転調する部分はいつ聴いても震える。
 ともかく、いろいろ語るよりも一緒になってギターを弾いていたい音がここにはある。結局大ファンってだけなのだが・・・。
 余談だけれど、犬を飼うならウェラーと名付けたいと思ってる。
Wild Wood

Godz / Contact High With The Godz

 ほとんどの人が知らないであろうバンド、Godzの66年の作品。ESPという、フリージャズやアバンギャルド系の作品では有名なドイツのレーベルから出てて、これを買った数年前当時、FugsというこれまたESPから何枚か出してるバンドをよく聴いてた時期があるのだけれど、それでESPのカタログを見てて、このGodzがすごく気になって特注して聴いたこともなかったのに取り寄せて購入したという経緯がある。
 サウンドであるが、1曲目がいきなりバンドのみんなでネコの鳴きマネでキャーコラキャーコラ言ってる「White Cat Heat」って曲から始まりビックリするんだが、全体的にはフリーセッションのような感じがありつつ、フォーキーな部分があって好きなライン。
 ほとんど自作の曲であるが、ラストにカントリーの大御所、ハンク=ウィリアムスのカヴァーが入ってるところがニクい。
 ジャケ写は赤いけれど、これは再発盤がこの色でオリジナルはモノクロ。

The Rolling Stones / Beggars Banquet

 言うまでもない、ストーンズ68年の名盤。最初に聴いたのは高校生の時だったと思う。1曲目「悪魔を憐れむ歌」、これに尽きると思う。何てスゴイ日本語タイトル付いてるんだろうと思ったりもするけれど、音がたまらなくカッコイイ。この曲があればいい。
 ストーンズのアルバムはもう何枚か持っているけれど、ほとんど聴いてない気がする。このアルバムさえ、1曲目以外をまじめに聴いていないとも言えるかも。
 現在も活動中であるし、サウンドにもいろいろあって深いだろうし、ビートルズ派、ストーンズ派なんて論争じゃないけれどいろいろ語られたりしているが、個人的にはストーンズは上記の1曲目のままなバンドだ。もったいないのかも知れないし、このままでいいのかも知れない。この先聴き始める可能性もおおいにあるし。
 ただ、エレキでテレキャスター・カスタムというのが一般にキースモデルと言われているのを知らずに購入してたりする。それと、ドラムのチャーリー=ワッツのハイハット3拍目を抜いた叩き方は大好きだ。
Beggars Banquet

Van Morrison / Tupelo Honey

 60年代のThem時代からヴォーカルとソングライティングには定評があり、今現在も活動を続けるヴァン=モリソンの71年の作品。
 いわゆる洋楽、外人さんの作品としては一番よく聴いているアルバムかも知れない。最近はディスクが行方不明で聴きたいのに聴けなかった状況が続いていたのだけれど、つい最近のテレビ神奈川の70年代のロック系のライブ特集みたいな番組に出てて、画面観ずに音だけ聴いてたら聴き覚えのある太い歌声に画面に目をやると、ヴァンさんじゃないですか!久々の再会に嬉しさと興奮が。
 再会の喜びを長々と書きましたが、サウンド的にはポップスとカントリーがとてもキレイに融合した聴いてて気持ちいいアルバム。アイルランド出身の彼ですが、なぜにカントリー的!?と思われる方もいるかもですが、カントリーの源流はアイルランドミュージックにありきです。この作品聴いてたからこそのちにブルーグラスやカントリーも聴けるようになった気もする。そんな布石的アルバムでもあったりする。
 1曲目の「Wild Night」、これ大好きです。