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JuJu Kneipp / Algolagnia

 EGO-WRAPPIN'、中納良恵のソロユニットであるJuJu KNEIPPの2000年リリースのマキシシングル。
 クリーチャーズの栗原務との共同プロデュースだとか、作品に関する詳しい説明はこのサイトの表の日記チックな欄にリンクを張っておいたのでそちらを参照頂きたい。
 さて、EGO-WRAPPIN'は個人的にはあまりピンと来ていないのであるが、中納良恵の声は大好きなのだ。特にこのジュジュクナイプとスピードメーターの作品に参加してる曲はモロにツボな声。エゴの時とは違って、ちょっと抑えつつ、声量を活かしたハスキー加減が何とも心地よいのである。
 このアナログは2000年当時よく回してた記憶がある。ラジオ番組でもかけてたし。で、「これ誰?」ってよく聞かれていた。今でこそエゴが結構知られてるし、関連系探す方達であれば分かると思うけれど、この頃はまだまだ知られてなかった。 
ジュジュクナイプ名義ではこの1枚しかないのは残念ではあるけれど、本日のライブを観る限り、復活もありそうで期待できる。すげえカッコ良かったよ!

Theatre Brook / Calm Down

 シアターブルック、メジャーデビュー盤となる95年のミニアルバム。
 彼らについてはデビュー前から知ってて、最初にヴォーカル&ギターの佐藤タイジの顔の写真を見た時には日本人とは思えなかった。徳島出身の方なのだが・・・。
 1曲目の「ありったけの愛」が大好きで初めて聴いた時にはやはり震えた。歌はもちろんなのだけれど、アコギとパーカッションの絡み具合がラテンを思わせつつソウルフル。2000年にこの曲はジャケが座頭市の勝新の渋い写真でシングルカットされてるが、このミニアルバムに入ってるヴァージョンが好き。
 ライヴも観たことあるが、とにかく熱いステージ。で、MCが面白い。佐藤タイジという人はいい楽曲も作るけれど、キャラも面白くて楽しい人だ。話したこともあるけれど、笑わそうとばっかりしてた。
 この作品もリリースされて8年くらい経ってるのにいつも手元付近にあって、常に聴いている訳ではないけれど、無性に聴きたくなる時がある1枚だ。残念なことに現在では廃盤ではないが、生産終了みたい。

Terry Callier / What Color Is Love

 ギタリスト&シンガーであるテリー=キャリアーの73年の作品。
 小さな頃からクラシックを学び、学生時代にはジャズ、ポップス、フォークといろんな音楽を吸収しているだけあって、このアルバムにも反映されている。そして、当然のようにソウルフルでもある。
 アルバムタイトルでもある2曲目の「What Color Is Love」はタイトル名もキレイであるがアコギとハープ、そしてオーケストラの壮大な演奏が美しく絡んだとっても静かなバラードだ。
 大好きなのは4曲目の「Just As Long As We're In Love」。これもバラードだけど、テリーの歌と女性バックコーラスのハーモニーが心地よい、泣きたくなるような嬉しさに襲われる名曲だ。
 ジャケ写もキレイ。このちょっとうつろな目をしてソファーに横たわる女性の雰囲気がとってもイイ。是非アナログの大きなジャケで見て欲しい1枚だ。
 フォーキージャズソウル感溢れるこの作品、アイズレーのメロウな曲とか好きな人には持って来いな作品。

Haruomi Hosono / Hosono House

 細野晴臣、73年の1stソロ作品。
 個人的に彼を最初に知ったのは時代的にもYMOの一員としての姿。だけど、印象に残っているのはベースを弾く姿ととっても低く独特な歌声だった。その後いろんな音を聴き、この作品に出会ったのは20を越えてからのこと。
 何だこのシンプルなのにバラエティに富んだ楽曲とポップさは!?と聴いて思った。当然のように一瞬にして好きになる。時を同じくしてはっぴいえんどやその他70年代の細野晴臣周辺の音も聴いていたけれど、このアルバムが1番好きだ。
 1曲目である「ろっか・ばい・まい・べいびい」のラグタイムな感じにまずヤられる。大好きなのは「終りの季節」。切なくて嬉しい気分になれる何とも不思議な曲だ。あと、松任谷正隆のキーボードがいい。
 何の気負いもなく、スラーっと音作ったらこんなの出来ました、ってカッコ良さを感じる。やっぱり凄い人だし大好きだ。そりゃ毎週唯一でもラジオ聴きたくなるってこと。

Gina Griffin & Chris Powell / Reunion

 ムーンフラワーズのボーカル&フィドル奏者であるジーナ=グリフィンとビッグ・フィッシュ、ループ・フォースのギタリストであるクリス=パウエルによる99年にパリのバーで行ったライヴアルバム。2001年リリース。
 ジャズの名曲のカヴァーで構成されてるんだけれど、楽器がフィドルとギター、声だけに何とも独特の雰囲気が漂っている。いきなり声がメロディになってる「Caravan」からスタートし最初から震えさせてくれる。
 アルバムの中でフェイバリットなのは元々大好きである「My Favorite Things」と「 A Night In Tunisia」。ギターがリズム楽器になってて、メロディをフィドルや声がとるという、何とも1920年代的ジャズな懐かしさと新鮮さが混ぜ合わさった感じが心地よい。
 いろんなレヴューでジャンゴ=ラインハルト&ステファン=グラッペリの再来のようだと評されているのも納得できる。
 限定発売だったんだけれど、今でもどこかで手に入るかも・・・。是非聴いてみて欲しい1枚だ。

Caia / The Magic Dragon

 UKのハウス系のレーベルであるDIY系列のGuidanceから2003年にリリースされたCaiaの1stアルバム。
 Andy Catoという人物が極東旅行中に出会った日本人とのコラボにより出来上がったプロジェクトユニット。高橋さんという方と作ってます。表記によって高橋アイコだったり、マイク高橋だったりで、男性なのか女性なのかは?なところ・・・。
 サウンド的には結構重めのブレイクビーツにフワッと広がりのあるシンセ系の音がのっかって気持ちいい感じ。数年前に盛り上がったチルアウトな感じと言えばわかりやすいだろうか!?
 これまた試聴買いの1枚。こやつのレコ屋のポップには「Calm好きにオススメ!」となっておりました。聴いた感想としては、確かにそうだけど、やっぱりUKっぽいなぁと。いい悪いは別にして、テクノロジー感満載というか、DTMだなーと思った。Calmはもっと土着感というか、キレイなんだけど、人間臭さが残ってるという印象。
 山道をゆっくりとドライブな風景にピッタリな1枚。

Sack Und Blumm / Kind Kind

 Harald "Sack" ZIeglerとFrank Schutge Blummによるユニット、Sack Und Blummの2003年の3rdアルバム。
 それぞれがソロや別ユニットでも活動してて、ドイツの方らしいのであるが、よく知らない。また久々の試聴買いだ。
 アコースティック楽器のエレクトロニカサウンド、とお店のポップに小さな文字で書かれていた。で、聴いてみると、そんな感じだ。アコースティック系の楽器、特にアフリカ系の民族楽器を自分たちでプレイし、それをサンプリングして楽曲を作ってる。ミニマム的でクセになる音だし、アフリカのパーカッションがたまらなくツボだ。
 カリンバ、俗に言う親指ピアノも使われてるんだけれど、こういう素朴な音のでる楽器をプログラミング的な手法で使うっていうのもイイね。モロな民族音楽の音源などとは違うキレイさというか、スマートな感じがする。
 すでにかなりのお気に入り盤だ。カフェとかで流れてても良さそうだし。熱い濃いコーヒーが似合いそう。

Halcali / Halcalibacon

 本日リリースのハルカリ、1stアルバム。
 多分だけど、オリコン上位に食い込むであろうアルバムだ。こういうのを買うのは久々だ。話題性とかじゃなくて、純粋に最初のシングルから凄い気になっていたんである。第一印象は「ラップするパフィー」だった。
 ユニゾンで歌ってる辺りはまさしくパフィーそっくり。パフィーは好きでアナログを1枚だけ持っている。そんな印象なんだけれど、このお二人、中学生と高校生らしいじゃないか。まあ、年齢はいいのだけれど、あと、PVがパクリ感充満でイイ。音楽チャンネルで初めて観た時は曲よりも映像的に気になりまくった。
 プロデュースはリップ・スライムの方ね。リップ・スライムもデヴューシングルが凄く好きだった。
 今までリリースされた3枚のシングルがきちんと入ってるこのアルバムが出るのを9ヶ月待ってたというのが本音。シングルは買おうとは思ってなかった。
 やる気ない感じの歌とラップに、結構しっかりしつつおふざけも入ってるトラックが面白いし。息抜きタイムにガンガン聴きそうだ。カワイらしい部分もあるしね。