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Shigeo Maruyama / A Young Father's Song

368.jpg ヴォーカリスト丸山繁雄の81年の作品。
 さすがに全然知りませんでした。80年代の日本人ジャズヴォーカリストって方面からはチェックしようとも思っていなかったし(笑)。90年代後半に一部クラブ系でこのアルバム収録の「I Sing Samba」を回してたDJが居たらしく、そこからちょっとした話題になって再発というか初CD化が決まって今年の1月にリリースという運び。
 知ったのは正確には覚えていないのだけれど、いくつか取ってるレコ屋系のメルマガのどれかで紹介されてて試聴してみたのがきっかけ。アルバム最初の曲である「Spring Bargain-Introduction」を聴いて、超カッコエエじゃん、と。この曲がこれまた超ファンキースキャットサンバな具合で聴いててとっても心地良い。購入以来、すぐにiPod nanoに仕込んで既に定番ナンバーとなっておる位です。
 音は81年のといえど、とっても新鮮ですんごく好きなんであるが一点だけ、微妙な部分があるとすればそれはジャケ。70年代の四畳半フォークみたいなジャケは何とかならなかったのか、と(笑)。しかし、この2006年に眺めてみれば、これはこれで味があって渋いとも取れるのかも知れない。いや、取れないか。。。
 アルバム全体を通して聴くとジャズのヴォーカリストな作品というよりもブラジルやアフリカの影響も強いし、ビートルズのカヴァーもあったりと、ポップさも兼ね備えてたりもするのでジャンル云々じゃなくて、丸山繁雄のアルバム!ってのが一番いいのかもね。
 好きなのはさっきも書いた一番最初の試聴時からお気に入りの「Spring Bargain-Introduction」から次のタイトル曲である「A Young Fathers Song-For My Two Sons」の流れと、アフリカンなインプロヴィゼーションっぽいヴォーカルの凄みが効いてる「Malaika」かな。
 丸山繁雄というヴォーカリストをご存知の方には待望の初CD化であり、自分を含めた知らなかった人々にとっては80年代のここ日本にこんな素晴らしい作品があったのか!って嬉し泣きな1枚であるのは間違いなし。
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