Ellis in Wonderland
2011/06/02
ジャズギタリストでありコンポーザーでもあるハーブ・エリスの1stリーダー作である1955-1956年録音の「Ellis in Wonderland」のご紹介。
ジョー・パスとのギターデュオ作がいくつかあったり、オスカー・ピーターソンのコンボの常連だったりと、それなりにメジャーなフィールドで活動しつつもリーダー作は地味な存在のエリスさん。このアルバムタイトル「Ellis in Wonderland」はパッと見でお分かりの方もある通り、不思議の国のアリス、そう、「Alice in Womderland」に引っかけて名付けられたもの。もちろん、その遊び心はタイトルだけではなく、同タイトルの楽曲もきっちり収録されております。
アルバムの半分が自身の楽曲でサウンド的にはとっても優しいスイング。リーダー作だけあって、メインのメロディのほとんどをギターが奏でているのであるが、音が籠もってるよ!って言いたい位にウォーム感たっぷりのフルアコのフロントピックアップの音色が絶妙で大好き。この中で一番有名な曲はエリスも共作として名を連ねビル・エバンスが「Waltz for Debby」の中でも演奏してる「Detour Ahead」かな。両方を聴き比べると同じ曲でも全然雰囲気違ってて、このアルバムの「Detour Ahead」は暖炉の前でロッキングチェアーに揺られてるかのような暖かさ、エバンスの方の「Detour Ahead」はホントに静寂って感じがする。
色々と述べたけれど、実際このアルバムに手を伸ばしたキッカケはジャケが黄色くてカッコいい!って思ったから(笑)。ジャケ買いよジャケ買い。でも、そういう直感的巡り合わせも聴く音の幅を広げてくれる、自分にとっては大切な行為だったりする。
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